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2008.03.03 Mon
「わぁ〜、すごいな!!」
「ちょっ・・・
カガリ!!」
留学生の事情。
「七つ、怪しい店がカフェの隣に並んでいたりする」
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「なんだ?このお店・・・」
「・・・・。」
アスランと
カガリはバスを使って街の中心部、に来ていた。といっても、高い高層ビルや建物は一切ない。一番高くて、せいぜい6階のオフィスビルだけが建つこの街には、一本のメインストリートに沿って店が並んでいた。都会のような高級な雰囲気はないが、それでも服や雑貨の並ぶ店は
カガリの興味を十分に惹き付けたようだった。バス停から降りた瞬間にふらふらと
アスランの元を離れてしまった。そんな
カガリを
アスランは慌てて追いかけると、
カガリはある店の前で立ち止まりそうつぶやいたのだった。
「なあなあ、
アスラン。なんでこの店はナースの服なんか売ってるんだ?」
「え!?いっいや・・・・(俺に聞くなー!!)」
大きなショーウィンドーに飾られたマネキン達が着ているのはナース服。それも典型的なあのデザイン。店の奥から覗くのは、いわゆる女性下着。それも見たからに普通ではないものが並べてあるのだ。
「知らないのか?」
「・・・・ああ。(絶対言えない!!ってかいつの間にこんなの出来たんだ?!)」
そんな
アスランの心の内も知らずに、
カガリはいまだに不思議そうにウィンドウを覗き込んでいた。そしてとんでもない一言を言う。
「そうなのか。じゃあ、入ってみよう!」
「えっ、・・・カッ
カガリ!!先にお昼にしないか、おなかすいただろう?」
「んー、そうだなっ!腹は減っては戦は出来ぬ、だ。行こう!」
「ああ。・・・・はぁ〜。」
なんとか誤魔化して、この店に入ることは逃れたようだ。それに
アスランはかなりの気力を使ったため、それなりに空腹だった。そこでふと、
カガリの言葉を思い出して苦笑した。
「
アスラン、早く!道案内しろよ。私は分からないんだからな。」
「はいはい。」
アスランは
カガリを追いかけながら、どうやって彼女にあの店に入らないようにできるか考えた。
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2007.09.28 Fri
昨日、アスランに謝れた。
やっぱ、マリーの言ったとおり根はいいヤツだなww
留学生の事情。
「六つ、分からない事があったら躊躇せずにホストに聞く」
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今日は日曜日。
学校は明日からなので、カガリは暇だった。
カガリは自分に与えられたベットに仰向けになり、そこから窓の外を見上げた。
そこには雲ひとつない空があった。
今は、9月の後半。だがこちらの季節は夏の始まりに近づき、日が長くなってくる頃。
暑くもなく、寒くもない。そんな過ごしやすい日だ。
アウトドア派のカガリなら、普段は外に出て散歩でもするのだが、
ここの地理はまったく分からない。
しかもこの街の道は複雑に絡み合い、似たような景色はいくらでもある。
そんな状況で、無闇に出歩いたら迷子になるのがオチだ。
「・・・ジュースでも貰って来ようかな。」
そういって、リビングに向かったカガリ。
するとイザーク、ディアッカ、ニコル、そしてマットの四人はどこか出かけようとしていた。
「あれ?みんなどっか行くのか?」
「マットはドライブ、ニコルはピアノレッスン、そしてディアッカとイザークはデートだそうよ。」
そうウィンクしながら言ったのは、ソファに腰掛けたマリーだった。
イザークが少し頬を赤らめてそっぽむいていると、ニコルがカガリに声をかけた。
「カガリさんはどこかに行かれないんですか?」
「う〜ん・・・そうしたいけど、ここの地理をあんまり理解してないんだ。バスの乗り方も分からないし・・・」
「前のホストは教えてくれなかったんですか?」
「・・・まぁな。」
そう言いながらカガリは、あの紫のモミアゲを思い出し、無意識に顔が引きつらせた。
ニコルがキョトンとしていると、アスランが声を上げた。
「それなら俺が今日、案内するぞ?どうせ暇だし。」
「えっ。本当か?!行くっ!」
「なら、ちょうど昼だし。今から出れるか?」
「ちょっと待っててくれ!すぐ支度する!」
そういってカガリはパタパタと自分の部屋の方へ向かった。
カガリが去って、アスランはふと視線を感じそちらに顔を向ける。
そこには意味ありげにニヤつくディアッカとマットがいた。
「へぇ〜姫さんと仲直りして、デートのお誘いかぁ?」
「あの奥手なアスランが、こんなに手が早いとは思わなかったなぁ〜?」
「なっ!?」
アスランは顔を赤くした。
彼としては、ただ新しい家族の面倒を請け負ったつもりなのだが、そう言われてしまっては意識してしまうというもの。
「そんなんじゃないだろ!?俺は・・・」
「お〜い!アスラン準備できたぞ!」
「おっ!ガールフレンドのお出ましだぞ。」
「へっ?」
いきなりそう呼ばれてカガリが立ち止まっていると、アスランが慌てたように彼女の腕を引っ張った。
「いっ行くぞ、カガリ!」
「あっ、ちょっと!」
「ヒュ〜“カガリ”だってよ!もう彼氏気分かぁ?」
ディアッカとマットの冷やかしから逃れるように、アスランはリビングを出た。
そのときのマリーの暖かい視線も、アスランを落ち着かなくさせた。
そうして彼に引っ張られているカガリはアスランの慌てぶりに訳が分からず、そのまま家の外に出された。
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2007.09.22 Sat
It's true that we don't know what we've got until we lose it, but it's also true that we don't know what we've been missing until it arrives.
Missing Piece
The Best Thing of Life
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人は俺の事を完璧だという。
確かに俺の家柄は財も名声もある。
父の要望に応える為に、学問と武道、両方を完璧にこなしてきた。
どんな状況でも、困った事なんてないし、
必要なものや、ほしいものは簡単に手に入った。
女も、こちらが何もしなくても周りに寄ってきた。
ただ興味がなくて、今まで追い払ってきた。
そんな俺を見て周りの人々は、よく言う。
俺はなんでも持っていると。
俺にない物なんてないと。
でも、実際は違ったんだ。
俺には一つ欠けていたものがあった。
それは、俺自身も気付かなくて。
ピースが埋まった時、初めてそれが欠けていた事を知った。
それは君が教えてくれた。
カガリ
君への「愛」が、
俺に欠けていたもの。
そして一番大切なもの。
It's true that we don't know what we've got until we lose it, but it's also true that we don't know what we've been missing until it arrives.
人は失わないとその存在に気付かないのは真実。だが、また人はなにが欠けているかそれが来るまで分からないのも真実。
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2007.09.01 Sat
俺のホストが新しい生徒を迎えた。
それに対してさして興味はなかった。
だけど・・・まさか女だったなんて・・・ありえない(汗
留学生の事情。
「五つ、ホストには自分の気持ちをちゃんと伝える」
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サンクス家は大きなテーブルで楽しく夕食を済ませると、みんな寝るまでの時間をリビングや自分の部屋で過ごした。
カガリはマリーとキッチンで食器洗いの手伝い、
マットは地下にある車庫で車の整備、
ニコルはリビングにある小さなピアノ演奏、
イザークは二階にある自室で読書、
ディアッカはニコルの邪魔になるため同じく自室のテレビを見ていた。
アスランはというと・・・・
カガリの部屋の隣にある自室で工具に囲まれ唸っていた。
「・・・はぁ〜、だめだ。」
そう言うと、アスランは工具を適当に片付けゴロンっとベットの上に転がった。
マイクロユニットを弄っていたのだが、どうにも集中できなかった。
その前は机に向かって勉強しようとしたが、持ったペンは数分も経たないうちに投げ出してしまった。
それもこれも、新しく来た留学生が原因だった。
カガリ・ヒビキ
オーブから来た留学生
正真正銘の女の子・・・・
「はぁ〜・・・」
アスランはまたため息を吐いた。
マリーがいたら「幸せが逃げちゃうわよ?」なんて言ってからかわれているだろう。
いつもならおちゃめな彼女に苦笑するだろうが、今それを言われたらと思うと恨めしくてしょうがない。
こんな男ばかりの所になぜ女の子を引き受けようなんて思ったのか。
アスランには理解できなかった。
だが、一番の問題はそこじゃなかった。
自分が彼女を男と勘違いし、それを彼女に知られてしまったことだった。
なぜポーカーフェイスでやり通せなかったのかと今更悔やんでも、もう遅い。
きっとかなり怒っているんだろうな・・・
そう考えて、アスランは食事の時を思い出した。
見た目は楽しそうな雰囲気があったが、同時にぎこちなさがあった。
アスランはマリーたちと話しながらも、カガリが気になって視線を向けると、
彼女に思いっきり反らされた。
それに無意識にシュンっとなってしまったアスランを周りは笑いを堪えていたのを本人たちは知らない。
(マリーはただ微笑んで、イザークは「腰抜け」と小さく呟いただけだった。)
それからなんとか謝ろうと機会をうかがったが、
食事が終ると、カガリはマリーと食器洗いを初めてしまい、途中で邪魔するわけにも行かないので
リビングで待っていようと思った。
だがニコルがピアノを弾きはじめてしまったので、
音楽が苦手なアスランは、逃げるように自室に入ってしまい
言う機会をなかなか取れないでいた。
「はぁ〜・・・」
今日で何回目か分からないため息つくとアスランは立ち上がった。
シャワーでも浴びるか・・・
そう思って部屋の扉を開けた。
「え?」
「ぁっ・・・」
すると目の前にカガリがビックリした顔で立っていた
右手を上げてその拳の裏を向けている所をみると、どうやらノックしようとしたらしい。
アスランが固まっていると、カガリが先に声を出した。
「あの・・さ・・さっきゴメンな。」
「・・えっ?」
それで我に返ったアスランは、彼女が謝る事があっただろうか?と内心首を傾げた。
するとカガリは目線を斜め下にそらしながら続けた。
「食事の時・・・あからさまに無視しすぎたかなって思ってさ。やっぱそういうのって傷つくよなって思って・・・」
アスランは少し眼を見開いてカガリを見た。
その顔は少し眉を八の字にして申し訳なさそうな雰囲気を出していた。
やさしい子なんだな・・・とアスランは思った。
無視したのだって、それ以上に失礼な、いや傷つくような事を言った俺に比べれば些細な事に思えた。
それに今のちょっとした仕草や気遣いはやはり女の子だと思う。
「・・・いや、俺の方こそごめん。男と間違えるなんて・・・その男来るものとばかり思ってたから。」
「えっあぁ。いいんだ!!」
そういってカガリは両手を前で振りながら、笑顔で言った。
「とにかく!今回の事はお互い様って事で。これからよろしくな、アスラン!」
「ああ、よろしく。カガリ・・・と呼んでいいのか?」
「ああ!じゃあ、おやすみ!」
「おやすみ。」
そうしてお互い握手をして、カガリは自分の部屋に消えていった。
アスランはそこでホッとした。
これからは仲良くなれそうだ・・・と。
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| 08:28
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2007.08.12 Sun
全員の表情が驚きと好奇心にそめられた。
ただ一人を除いてだが・・・
留学生の事情。
「四つ、名前や年齢を間違えられても笑って許す」
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マリはーカガリに向かって彼らを紹介した。
「紹介するわね。右からニコル、イザーク、ディアッカ、そしてアスランよ。」
マリーはニコニコしながらそうやって紹介した。
それに一番早く立ち直ったニコルがカガリに声をかけた。
その次にディアッカとイザークも彼にならう。
「始めましてカガリさん。僕がニコル・アマルフィです。」
「あっよろしく!」
「ゴホンッ・・・俺がイザーク・ジュールだ。」
「んで、俺がディアッカ。ディアッカ・エルスマン。」
「ニコルに、イザークに、ディアッカだな?えっと・・・」
カガリはリビングの端で座っている藍色の少年に視線をむけた。
イザークも同じように彼に向けると、鋭い視線で怒鳴った。
そうすると彼は溜息と一緒にめんどくさそうに言った。
「こらっ!貴様も挨拶せんかっ!!」
「・・・アスランだ。アスラン・ザラ。」
「そっか!アスランだな!」
カガリはそんなアスランの態度にすこしムカッとした。
だがそれはなんとか努めて笑顔でカバーした。
その横にマリーが近づいて、今度は4人にカガリを紹介した。
「この子はカガリ・ヒビキ。今日からあなたたちの兄妹(姉弟)になる子よ。」
「えっ?」
マリーの言葉に声を上げたのはアスランだった。
そして次の一言が周りの空気を一気に強張らせた。
「きみ・・・女?」
ピシッ
「おっお前、今までなんだと思ってたんだ〜〜〜〜っ!!?」
次の瞬間、カガリはアスランに掴みかかっていた。
そんな彼女にアスランはおどおどし始め、眼を泳がせると、改めて知った真実に驚きの声をあげる。
「えっあっ、いや・・って、ええ〜!?」
「「ぷっははははははははっ!!」」
そんなアスランの慌てぶりにマットとディアッカは同時に噴出す。
「ああ〜〜!もうっ!最高っ!!」
「マジでありえね〜〜!」
「ふんっ、この腰抜けが。」
「なんかアスランらしいですね。」
「あらあら。」
笑っている二人の横で、イザークは勝ち誇ったような表情をうかべ、
さらにその横でニコルが苦笑してアスランを見た。
マリーはただその様子を微笑みながら見ていた。
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| 13:19
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2007.07.30 Mon
カガリがふと目覚めると窓の外は少し薄暗くなっていた。
留学生の事情。
「三つ、留学生はいつどんなヤツが来るかわからない」
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カガリは大きく伸びをして、時間を確かめた。
4時半。
まだ、夕飯までに時間がある。かといって寝てもいられないので、ベットから立ち上がる。
ふと、片付けたばかりの部屋を見回してみた。
留学生一人が与えられる部屋にしては広い方だな、とカガリは思う。
しかもまだあまり物がないため余計広く感じさせる。
これからの新しい生活に心を躍らせていると、ふとドアをノックする音が聞こえた。
カガリが返事すると、マットが顔をのぞかせた。
「カガリ。部屋は片付いた?」
「あっうん。片付いたぞ。」
「そっか、さっき男どもが帰ってきたから夕飯前に紹介しようと思ってな。」
「ほんとか?!会う!!」
マットの言葉にカガリは素早く肯定の声を上げた。
そうしてマットの後ろを親鳥のあとを追うひよこのようについて行った。
リビングの前に着くと、数人の人の声がした。その中にはマリーの声もあった。
早く他の留学生たちの顔が見たかったがマットの大きい体格のせいで中を覗けない。
「マット!見えないぞ!」
「まぁまぁ。こういうのはちょっとしたサプライズがあったほうが楽しいだろ?」
非難の声をあげたカガリに向かってマットはそういってまたもウィンクをした。
カガリはその言葉に首をかしげると同時に、マットのウィンクは癖なのかな・・・と思った。
そんなカガリをよそにマットは立っている位置はそのままに、リビングにいたマリーに声をかける。
「母さん。」
「つれてきたのね?」
マリーはニッコリ微笑むとカガリには見えない留学生たちに向けた。
「今日は新しい家族を紹介するわ。」
「は?また増えんの、マリー?」
「へぇ〜楽しみですね。そんな方なんでしょうね?」
「ふんっ、どうせ前のようなふがいない男だろう。」
マリーの言葉に3人がそれぞれ言う。
彼らの言葉からどうやら今回も男だと思っているようだ。
カガリはそれを知って、マットの言葉を思い出した。
そっか、だれも男ばかりだったこの家に女が一人で来るとは思わないよな。とサプライズの意味を理解した。
「さあ、出てきて?」
「ほら、じゃじゃーん!」
「うわっ」
マリーの言葉に、マットは後ろに控えていたカガリを前に押し出した。
その力が思っていたよりも強かったため、カガリは勢いあまってこけそうになる。
力加減しろよなっ!と心の中でごちていてから、顔を上げた。
そこには4人の顔がこちらを向いていた。
「なっ!!」
「おいおい、まじかよ」
「えっ」
「・・・」
全員の表情が驚きと好奇心にそめられた。
ただ一人を除いてだが・・・
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| 18:15
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2007.07.22 Sun
カガリが今日から住む家はアンティークな二階建ての家だった。
少し急な坂を利用して、下にあまったスペースを車庫にしているようだ。
ふと玄関からこげ茶のくせのあるショートヘアで、がっちりした体格の男が出てきた。
留学生の事情。
「二つ、ホストは第二の家族」
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20代に見える彼はそのグレーの目をこちらに向けた。
「おっ!来た来た。ようこそ、君がカガリだね?」
「あっああ。あなたは?」
「俺はマシューだ。マットでいいぞ。まあ、立ち話もなんだし入って!荷物はこっちで運ぶから。」
「えっ!いや自分で持てるからいいぞ?」
「いいの、いいの。レディーに重い荷物なんて持たせられないだろ?」
そういってドスドスというような効果音がつきそうな足取りで車のそばまで来ると、エリカが開けたトランクからカガリの荷物を軽々と取った。
唖然としていたカガリに向かってウィンクすると、さぁさぁといった感じでカガリたちを玄関まで誘導する。
家に入ると、すぐ左にあるリビングに案内された。
「母さん。カガリが来たよ。」
「あら。」
カガリたち背を向けてソファに座って女性が首だけをこちらに向けた。
茶色のかかった金髪を肩で綺麗に切りそろえた女性は、カガリの姿を確認するとマットと同じグレーの瞳を細めて、ふんわりっと微笑んだ。
「いらっしゃい。どうぞ、二人ともこっちに座って?」
「あっはい。」
「マット。カガリちゃんの荷物は部屋に運んでおいて。」
「了解。」
カガリとエリカがソファに座ると、マットは荷物を手にリビングから消えた。
「私はマリー・サンクスよ。さっきの子は私の息子のマット。宜しくねカガリちゃん。」
「こちらこそお世話になります!」
「あら、敬語はやめてちょうだい?あなたはもう私の娘なんだから、ね?」
「あっはい・・・じゃなくて、うん!」
「よかった。私もカガリと呼んでいいかしら?」
マリーはそういって微笑む。
カガリは首を縦に振り、そんな彼女に心があったまった。
母親がいないカガリは、はじめて母親が出来たようで嬉しくなった。
きっとお母様が生きていたらこんな風にしゃべってたのかな?とカガリは思った。
その様子を見届けたエリカは問題なさそうねっと言って去っていった。
エリカを玄関までマリーと見送ると、あてがわれた部屋に案内された。
マットが運んだ荷物もすでに床に置いてあった。
「そうそう。エリカさんから他の留学生の事は聞いてる?」
「ああ、私以外に4人プラントからの男の子がいるんだろ?」
「そうよ。なにぶんここは広い家だから、私とマットだけじゃ寂しくてね。部屋もたくさんあるし。」
マリーはそういうと少し笑った。
ここの家に決めたのはカガリ自身だった。
エリカにいくつかのホスト先の家族構成や他の留学生の数などを載せた資料を渡されて、その中からこのマリーの家を選んだ。
一緒に留学に来た双子の弟(自称は兄だが)にさんざん反対されたが、まったく女がいないわけではない、マリーがいる。
それにプラントからの留学生に興味があった。
どうせ一緒の家に住むなら、異文化の留学生と住みたいのがカガリの考えだった。
カガリがそんな事を考えていると、マリーがウィンクしながら言った。
「もちろん夜這いなんかするような事がないように私から言っとくから。」
「うん、大丈夫だ!そいつらが変なことしてきたら、逆に殴り倒してやるから!」
カガリは胸を張って宣言した。
幼い頃からキサカから護身術を習っていたから、いざとなれば自分を守れる。
そんなカガリにマリーはクスクス笑った。
「それじゃ、逆にあの子達が注意しなきゃね!でも、本当にみんなすごくいい子だから、仲良くしてね。」
この後、夕飯までゆっくりしてね?と言ったマリーの言葉に甘えて、カガリは部屋で荷物整理をした後、お昼ねと称して新しいベットですやすやと寝た。
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2007.07.17 Tue
今日、私は新しい家族の仲間入り。
留学生の事情。
「一つ、かならずしもいいホストに出会うとは限らない」
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「ついたわよ。」
車の運転席に座る女性、エリカ・シモンズはとなりに座る少女に声をかける。
少女はすこしむっとした表情で、前を見据えていた。
そんな彼女にエリカはため息をつく。
「カガリさま。そんな表情じゃ、せっかくの可愛いお顔が台無しですわよ?」
すると、カガリはますますむくれた顔をエリカに向けてわめいた。
「そんなお世辞はいらん!誰だって、あんな見送りされたら気分が悪いに決まってるだろうっ!!?」
エリカはカガリの言葉に苦笑する。
それは40分ほど前――
エリカの車は大きな屋敷の前にあった。
後ろのトランクに、カガリは怒りに任せて大きなスーツケースをどかっと乗せていた。
エリカは車を壊されないかハラハラした気持ちで見ていた。
ふとそこに屋敷の持ち主、もといカガリの元ホストが玄関の外に姿を現した。ユウナだ。
カガリはアスカ家の娘という事もあり、現地にいる交流のあるセイラン家に預けられていたのだが・・・
「ホントに行っちゃうのかい?カガリィ〜」
「・・・・」
「僕としてはいつまでいたって構わないんだけどね〜」
「・・・・」
「なんだったらいっその事、セイラン家の、僕のお嫁さんにしてもいいんだよぉ〜?ww」
「断じて断るっ!!!」
気持ち悪く語尾をのばすこの男の言葉を無視していたカガリは最後の言葉にぶち切れる。
ユウナはそれでもニヤニヤとした顔をして、カガリに近づく。
「そんなに恥ずかしがるなんて、かわいいねぇ〜僕のカガリィ〜」
「誰がお前のかぁ〜〜〜〜!!!」
カガリはそう叫びながら、キスしようとしたユウナの顔面に鉄拳を送った。
――――
カガリは先程の出来事を思い出し、体を怒りに震わせた。
つまりカガリはユウナの猛アタックにうんざりして、ホストを変えることにしたのだった。
留学してたった一週間経った時だった。
そんなカガリを見て苦笑したエリカは話題を切り替える。
「さぁ、カガリ様。もう過ぎたことは忘れて、今は新しく住むところに慣れる事だけを考えましょう?」
「・・・分かった。」
カガリはエリカに諭されてしぶしぶ、車から出た。
よくよく考えたら、あんなキモ男(ユウナの事)に残りの生活を台無しにされたくないからな!
よし、忘れよっ!とカガリは決意すると、スカッとした顔を今日から住むことになった家に向ける。
そこにはアンティークな二階建ての家があった。
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2007.07.17 Tue
もしカガリとアスランが留学している学生で、同じホスト先に住む事になったら・・・てな妄想で書き始めた駄目文ですww
カガリ以外全員が男の子というかなりデンジャラスな家に住む事になります。まあ、一応ホストマザーがいますが。かといってアスカガ以外の??×カガなカップルの予感!?ではないです。管理人はそういうのは書けないもので。あっでも、事故的ハプニングとかは入れる予定ww
この話は、かなり管理人の気分によって話の雰囲気が変わると思われます。ハッピーなときはラブラブだったり、荒れていたら破局に向かう可能性も?
本人も予測不可能な長編になりますが、みてもいいという方がいればうれしいですww
↓続きは設定になります。更新した話に合わして増やしていきます。
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留学生の事情。
カガリ・ユラ・アスハ(16才) = オーブからの留学生。前のホストと気が合わず留学一週間目にしてサンクス家に。
マリー・サンクス(48才) = カガリたち留学生を受け入れているホストマザー。とても温厚で、生徒たちの母親役。生徒たちを自分の子供のように接する。裁縫やアートなどが得意。ドレスなどの仕立て屋に勤めている。
マシュー・サンクス(マット)(20才) = マリーの息子、ホストブラザー。留学生たちにとって頼れる兄。
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